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<注意⚠️ 手術の画像が含まれますので、苦手な方はご注意下さい>
臍ヘルニア
お腹の中から何らかの臓器や脂肪組織が体外へ脱出することを総称して、腹壁外ヘルニアと呼びます。
これらは先天性のことが多く、ヘルニアが発生する場所には、臍(へそ)・鼠径(そけい)などがあります。
臍ヘルニアは、おへその周りにある臍帯輪(さいたいりん)の内側の腹膜が欠損していることで起こります。
ヘルニア内容にはお腹の中の脂肪や血管を含む組織を容れていることが多いです。
しかし腸などの臓器そのものが脱出すると、ヘルニアに巻き込まれた臓器が壊死するなどの問題が起きてしまいます。
<治療>
・外科手術
ヘルニア内容物をお腹の中に戻して、ヘルニア輪を閉鎖します。
<当院での治療例>
腹膜が欠損している
ヘルニア
マルチーズ 避妊メス
数ヶ月前から臍のあたりが膨らんできた。
触診・画像検査にて、臍ヘルニア(内容物は脂肪を疑う)と診断
手術にて整復を行なった。
ヘルニア内容物の露出
ヘルニア内容物を切除
ヘルニア輪の閉鎖
子宮蓄膿症
主に細菌感染が原因で子宮に膿が溜まる病気です。
犬では発情出血が始まってから1〜2ヶ月後に発症することが多く、黄体ホルモン(女性ホルモンの1種)が関与していると言われています。ホルモンの影響で子宮の膜で細菌感染が起こりやすくなってしまいます。
猫は犬と比べて発症は少ないが、若齢期でも発症することが多くなっています。
<症状>
・陰部から膿が出ている ・元気食欲不振 ・発熱 ・お腹が張っている
子宮内の細菌が産生する毒素により、腎不全や多臓器不全になることもあります。
診察する機会の多い病気ですが、重篤な状態で来院するケースも多くなっています。
<治療>
子宮卵巣摘出が一般的な治療法で、最も推奨されています。膿が溜まっている子宮と卵巣を摘出することで、完治が望めます。
内科的治療(抗生剤、輸液療法など)では治癒に時間がかかること、必ずしも100%の治癒率ではないこと、再発する可能性が高くなってしまいます。
子宮の膿が外に排出されないこともあり(閉鎖性子宮蓄膿症)、病気に気づいた時には手術も出来ないくらいに状態が悪くなっていることもあります。
病気の予防の為に、若齢時に不妊手術を行っておくことも重要です。
<子宮蓄膿症の猫>
正常の子宮(左側、指で摘んでいる側)に比べて、数倍に拡張した子宮(右側)
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